冨安フル出場のアーセナルが不振バーンリーに勝利! トロサールが1G1Aの決定的な仕事【プレミアリーグ】

[写真:Getty Images]

プレミアリーグ第12節、アーセナルvsバーンリーが11日にエミレーツ・スタジアムで行われ、ホームのアーセナルが3-1で勝利した。なお、DF冨安健洋はフル出場した。

前節のニューカッスル戦で今シーズン初黒星を喫した4位のアーセナルは、19位に低迷するバーンリー相手に2試合ぶりの白星を狙った。ゴードンの物議を醸す1ゴールに泣き、EFLカップのウェストハム戦に続く公式戦連敗となったアルテタのチームだが、チャンピオンズリーグ(CL)のセビージャ戦では不振の相手に2-0の完勝。きっちりとリバウンドメンタリティを示した。

直近で公式戦5連敗且つ、2得点14失点と泥沼の昨季チャンピオンシップ王者とのホームゲームではセビージャ戦から先発1人を変更。ベンチ外のホワイトに代えてジンチェンコを起用し、状態が懸念された冨安は右サイドバックで無事スタメンに名を連ねた。

立ち上がりからホームのアーセナルがボールを握って押し込む展開が続くが、開始8分にはバーンリーのアムドゥニが際どいミドルシュートでGKラヤにファインセーブを強いるなど応戦を見せる。

時間の経過と共に冨安らディフェンスライン全員も相手陣内に入ってハーフコートゲームを展開するアーセナル。中央を固める相手を内と外を織り交ぜた攻撃で揺さぶりつつ、チャンスがあれば積極的に足を振っていく。20分にはボックス右でこぼれに反応したサカが右足の強烈なシュートを枠の右隅へ飛ばすが、これはGKトラッフォードのビッグセーブに阻まれる。

厚みのある攻めで以降もゴールに迫るアーセナルだが、バーンリーも粘り強い守備からカウンターを仕掛けて際どい場面を創出。31分にはサリバの処理ミスを狙っていたグズムンドソンがボックス内に持ち込んで左足のシュートを枠に飛ばすが、これはGKラヤの好守で事なきを得る。その直後にもジェイ・ロドリゲスが良い形でミドルシュートを放ったが、これもラヤの守備範囲。

前半終盤にかけては単純なクロスが目立つなど攻めあぐねるホームチームだが、ショートカウンターから2度目のビッグチャンス。36分、ライスのボール奪取からハヴァーツを経由したボールを受けたトロサールが鋭いミドルシュートを放つが、これもGKトラッフォードに阻まれる。

それでも攻勢を続けるアーセナルは前半の内にリードを手にする。前半アディショナルタイム1分、左サイドで押し込んだトロサールからのマイナスのパスをジンチェンコが左足ダイレクトでゴール前に入れる。中央でサカが競り勝ったボールがゴール左に流れると、トロサールが勢い余って左ポストに右腕を打ち付けながらも気迫のヘディングシュートを押し込んだ。

トロサールの公式戦2試合連続ゴールによって1点リードで試合を折り返したアーセナル。後半立ち上がりには快足アタッカーのコレオショの驚異的な抜け出しであわやという場面を作られるが、ここはGKラヤとDFサリバの身体を張った対応で事なきを得る。

だが、アーセナルの攻勢が続いたなかで54分にバーンリーが同点ゴールを奪う。左サイドで強引に縦へ仕掛けたコレオショはDF冨安にゴールライン際で止められたが、ボックス中央にこぼれたボールに反応したブラウンヒルの右足シュートがディフレクトしてコースが変わってゴール左隅に決まった。アーセナル陣営はコレオショの冨安に対するファウルを主張もゴールが認められた。

試合を振り出しに戻されたホームチームだったが、素早い反発力を示す。57分、左CKの場面でキッカーのトロサールが右足インスウィングの浮き球のボールを入れると、ゴール前でGKに競り勝ったサリバが押し込んだ。

すぐさまリードを取り戻したアーセナルは直後にハヴァ―ツを下げてファビオ・ヴィエイラを投入。ここからゲームコントロールを意識しつつ、パサーの投入でカウンターの脅威を強める。67分にはカウンターからライスに決定機が訪れるが、ペナルティアーク付近で放った右足のコントロールシュートはわずかに枠の右へ外れた。

この決定機は逃したが、後半に入って多くのチャンスを生み出していたセットプレーから決定的な3点目を奪う。74分、左CKの場面でトロサールの正確なボールがDFオシェイのあわやオウンゴールという場面を誘発。これはクロスバーを叩いたが、ボックス中央でオシェイの短いヘディングクリアに反応したジンチェンコが見事な左足のジャンピングボレーをゴール右上隅の完璧なコースに突き刺した。

これで勝利に大きく近づいたアーセナルはサカとトロサールを下げてネルソン、エンケティアの投入で試合をクローズにかかる。だが、危なげなく時計を進めていくなかでアクシデントが発生。83分、ブラウンヒルに足裏を見せたタックルを見舞ったヴィエイラにレッドカードが掲示され、残り10数分を10人で戦う形となった。

残り時間ではバーンリーが攻撃的なカードを切って押し込む展開となったが、マルティネッリを下げてキヴィオルを投入して逃げ切りに入ったアーセナルの守備を最後までこじ開けることはできず。

この結果、苦しみながらもトロサールの1ゴール1アシストの活躍などで不振のバーンリーを退けたアーセナルが、2試合ぶりの白星を手にした。

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