シャフタールに金星献上のバルセロナが今季CL初黒星…枠内シュート1本と攻撃停滞で今節突破を逃す【CL】

[写真:Getty Images]

チャンピオンズリーグ(CL)のグループH第4節、シャフタール・ドネツクvsバルセロナが7日にドイツのフォルクスパルク・シュタディオンで行われ、ホームのシャフタールが1-0で勝利した。

ここまでグループステージ3連勝で3シーズンぶりの決勝トーナメント進出に王手をかけたバルセロナ。直近のラ・リーガでは難敵レアル・ソシエダとのアウェイゲームをアラウホの土壇場ゴールで1-0と競り勝ち、クラシコ敗戦からのバウンスバックに成功した。

チャビ監督はその試合から中2日のグループ3位チームとの一戦に向け先発5人を変更。クンデとイニゴ・マルティネス、バルデ、フェルミン・ロペス、フェリックスに代えてクリステンセン、マルコス・アロンソ、ロメウ、ハフィーニャ、フェラン・トーレスを起用。[3-5-2]から[4-3-3]の布陣に戻した。

シャフタールが攻守にアグレッシブな入りをみせ、やや重たいバルセロナのリズムを乱すことに成功する。以降は徐々にアウェイチームにボールを持たれながらも狙いを持ったカウンターで幾度か引っくり返す場面を創出。15分には裏抜け出したマトヴィエンコがボックス左に抜け出してシュートに持ち込んだが、ここはGKテア・シュテーゲンのセーブに阻まれる。

一方、ミドルブロックを敷くホームチームに対して後方からボールを動かしながらチャンスを窺うバルセロナ。全体的に動きの量、スピード感が足りず、ブロックの前でボールを動かすにとどまるが、ギュンドアンがスイッチを入れるプレーで局面の打開を試みる。

前半半ばから終盤にかけては完全に試合は膠着する。それでも、引き続きペースを握るシャフタールがダイナミックな展開からものの見事にゴールをこじ開けた。40分、自陣左サイドのスダコフから鋭いサイドチェンジが右サイドのスペースに飛び出したゴチョレイシュヴィリに渡る。ここから正確なクロスがゴール前に入ると、巧みなポジション取りでフリーとなったシカンがゴール右隅へヘディングシュートを流し込んだ。

決定機はおろかシュート2本枠内シュート0本と攻撃が停滞した上、ビハインドまで背負って試合を折り返す形となったバルセロナ。ただ、チャビ監督はハーフタイムでメンバー変更を行わずに後半に臨んだ。

後半はより押し込む形を作り出したバルセロナだが、なかなか決定機まで持ち込めない。これに対してシャフタールはカウンターを起点に右サイドを崩し、ゴチョレイシュヴィリ、シカンとニア下を狙ったシュートでゴールへ迫るが、いずれもGKテア・シュテーゲンの冷静な対応に遭う。

後半序盤で流れを好転させられなかったブラウグラナは60分手前で一気に4枚替えを敢行。マルコス・アロンソとロメウに代えてバルデとペドリを、ハフィーニャとフェランの両ウイングをヤマル、フェリックスに入れ替えた。

この交代策によって全体の動きの量と中央でのコンビプレーが増え、やや攻撃の停滞感が薄まり始めるが、依然として高い集中度を誇るシャフタールの堅守攻略に手を焼く。ボックス付近での個人の仕掛けや相手を揺さぶってからのクロスも決定機に繋がらない。

80分を過ぎると、シャフタールの足も止まり始めて以降は専守防衛の構えを見せる。ここからリスクを冒して猛攻を仕掛けていくバルセロナだが、再三のクロスや仕掛けはことごとく相手守備に撥ね返されてゴールが遠い。

後半アディショナルタイムにはアラウホを前線に上げた力業でゴールをこじ開けにかかったものの、最後までシャフタールの堅守を破れず。この結果、格上バルセロナを枠内シュート1本に抑え込んだシャフタールが金星を挙げて逆転での決勝トーナメント進出の望みを繋いだ。

一方、低調な内容で今季CL初黒星を喫したバルセロナは、3シーズンぶりのグループステージ突破が次節以降にお預けとなった。

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