道の駅「蓮如の里」開業効果…あわら観光に新展開 半年で30万人来場、関東圏からも

オープン直後、多くの買い物客でにぎわう道の駅「蓮如の里あわら」=福井県あわら市吉崎1丁目

 今年4月のオープンから半年が経過した福井県あわら市の道の駅「蓮如の里あわら」(吉崎1丁目)の来場客数は、10月末時点で約29万8千人と30万人近くだったことが、分かった。市によると、道の駅開業によって、隣接する東西本願寺別院のほか周辺施設の参拝者や来客数も増えており、今後はその効果を、近くの北潟や細呂木地区にも波及させ、「市北部の新たな観光拠点」として盛り上げたい考え。

 同道の駅は22日にオープン。市政策広報課によると、10月末までの1カ月当たりの入り込み客数は、4万人前後。最も多く訪れたのは5月の6万4千人で、開業直後やゴールデンウイークが重なったことが要因。一方、7月は暑さの影響などもあり、来客数は3万7千人程度だった。

 道の駅の大俵美穂駅長は「連休は県外ナンバーの車が多い。石川、富山など北陸のほか京都や大阪など関西、遠くは茨城や群馬といった関東圏からも来ている」と話し、インバウンド(訪日外国人)はそう多くないという。

 市は1年間の来場客数を36万人と見込んでおり、「冬場は少なくなりそうだが、なんとか達成したい」(同課)としている。

 さらに道の駅開業後、吉崎の東西本願寺別院の参拝客や蓮如上人記念館、越前加賀県境の館の来場者数も増加。両別院の職員も「(道の駅ができる前後で)参拝者はかなり増えた」と口をそろえ、県境の館の入館者は約5千人と過去5年間で最多。

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 市は現在、金津高校と協力して道の駅に吉崎周辺の観光スポットを紹介するマップを設置する計画を立てているほか、道の駅で提供する新商品の開発、近くの北潟湖でのカヌーやSUP(スタンドアップパドルボード)体験なども構想中。3月16日の北陸新幹線県内開業と道の駅開業1周年で相乗効果を上げたい考え。

 市政策広報課は「温泉旅館の宿泊客がチェックアウトして新幹線に乗るまでの2~3時間で吉崎、北潟湖周辺を巡る周遊プランが提供できたら」としている。

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