春の高校バレー県予選 女子 完全勝利で24連覇達成した東龍 【大分県】

第76回全日本バレーボール高校選手権大会(春の高校バレー)県代表決定戦

11月12日 サイクルショップコダマ大洲アリーナ

女子決勝

東九州龍谷3(25-20、25-10、25-10)0大分商業

今大会4試合で1セットも失うことなく頂点に立った東九州龍谷(東龍)の強さが際立った。決勝の相手は10年連続で同じカードとなった大分商業。「今年(の大分商業)は九州大会で3位となり強いチームであることは分かっていた」と相原昇監督。相手のローテーションから選手の特徴を分析し、しっかりと対策を練っていた。

第1セットはしっかり相手を見定めるために指揮官は時間を費やしたが、打つ手は速かった。相手の強烈なサーブに対抗するために、ベンチスタートだったレシーブに定評のある飯尾風香(3年)を序盤でコートに送り出し、相手の勢いを止める。飯尾は「みんな緊張で動きが固かったので、自分がしっかりレシーブで攻撃の形をつくり、流れを変えようと思った」と自分の役割を果たす。

二の手は「2枚替え」。エースの岡部詩音(3年)と正セッターの真田和佳(同)を同時にベンチに上げ、1年生を起用する。「1年生同士なので遠慮もなく、思い切りプレーができる。3年生とはタイプが異なるので相手に攻撃の的を絞らせなかった」(相原監督)と采配がズバリ的中。次々と得点を重ね、リードを広げた。

一度つかんだ流れを手放すことはなかった。第2、第3セットも一気に決着をつける。岡部は「最後は私に(トスを)上げてと真田に言った。みんなはフォローに入るから思い切り打ってと後押ししてくれた」と、チームの思いをボールに乗せ、相手コートに叩きつけ試合を終わらせた。最高の形で県予選を終えたチームは、年明けの春の高校バレーで大暴れするつもりだ。「全員でバレーを楽しみたい。楽しんだ者が勝つ」と岡部。大好きなバレーボールに対する純真こそが、彼女たちを日本一へ目指す戦いへと駆り立てる。

レシーブで流れを変えた飯尾風香

喜びの声

岡部詩音(3年)

大会がはじまる頃から昼休みや寮でも自然と集まり、ミーティングをするようになり一つになれた。高速バレーを目指し、一球一球丁寧にボールを扱うようになった。3年生にとっては負けたら引退なので気合が違った。3年生の結束力を見せることができた。

飯尾風香(3年)

ベンチスタートで悔しい思いはあったが、絶対に自分の出番が来ると思って準備をしていた。インターハイ(全国高校総体)ではリベロでプレーしていたことで、コートの後ろから全体を見渡せるようになり、落ち着いてプレーできるようになった。春の高校バレーでは、もっと自分らいいプレーをしたい。

忠願寺風來(2年)

チームに貢献するためにはブロックしかないという思いでプレーした。実際に何度かブロックで相手の勢いを止めることができたと思う。勝ったことで次につながる。まだまだ3年生と一緒のバレーができることがうれしい。

(柚野真也)

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