「教わりたいけど非接触でないとダメに応えた」AIがトレーナーに! “新たなスタイル”のフィットネスジム続々登場

新型コロナウイルスの影響で深刻な打撃を受けたフィットネス業界。しかし、コロナ禍が明け、静岡県内ではAIを活用した新たなスタイルのジムも登場し、フィットネス業界は再び盛り上がりを見せています。

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<滝澤悠希キャスター>
「静岡市に新しくできたトレーニングジムです。実はAIがトレーナーなんです」

11月10日に静岡市駿河区にオープンしたスポーツジム「ハコジム静岡南口店」。個室のため、一人でトレーニングに集中することができるのが特徴です。

このスポーツジムの目玉は、鏡の中に映し出される「AIトレーナー」の指導。

<滝澤悠希キャスター>
「このジムはトレーニングの目的などスマートフォンでアンケートに回答することで、AIがトレーニングメニューを組んでくれます」

AIが目的に応じたメニューを選択するため、「フィットネス初心者」や「ダイエットをしている人」でも簡単にトレーニングすることができます。

AIトレーナーを導入したきっかけは、コロナ禍だったといいます。

「これはまさにコロナ禍でして、パーソナルトレーニングができなくなってしまった。導入当初はトレーナーから教わりたいけど非接触でないとダメというお客様のニーズに応えていた」

全国のフィットネスクラブの売上高のグラフを見ると、成長を続けてきたフィットネス業界ですが、新型コロナの影響で2020年に売り上げが大きく落ちましたが、いまは回復傾向にあります。

特に、多くの人と接触する総合型のフィットネスクラブが打撃を受けた中、AIトレーナーを導入した個室ジムの「ハコジム」は、時代のニーズに合わせた形で店舗数を拡大しています。

子どもたちをターゲットにしたジムもいま、活気を帯びています。「マークイズ静岡」(静岡市葵区)の中にあり、小学生から高校生まで約230人が会員となっています。このジムの特徴は徹底的な数値の管理です。

<アローズジム&ラボ 中島優太朗店長>
「こちらはジャンプ力の測定になっていて、関節を伸ばす力を体重あたりで評価(数値化)していく」

子どもたちは月に1度、筋力や持久力、瞬発力など5種目を最新の機械で測定・分析し、トレーナーが個別のメニューを組み立てます。

<アローズジム&ラボ 中島優太朗店長>
「どういう努力をするかによって結果は変わるので、子どもたちには数字(数値の結果)を取ることによって、どれだけ正しい努力ができるのか、導くためにやっている」

トップアスリートを目指す子どもや苦手を克服するために入会する子どもなど、目的はさまざまです。

<女子野球で全国優勝をした中学2年生>
「野球でレベルアップするためです。自分のレベルが知ることができ自分たちの代も全国優勝できるように頑張っています」

<サッカー部に所属する中学1年生>
「僕は50メートル走が遅くて、ほかの人より劣っていて、それで入りました。前は9秒だったのが、7秒台になるようになりました」

2018年の開店から1年で、約250人の会員を集めましたが、コロナ禍で会員数はおよそ半減。規制が緩和され、会員数はコロナ前程度に戻っているといいます。

<アローズジム&ラボ 中島優太朗店長>
「新しいサービスや運動する場所を与えてあげるだけでも、ピンチはチャンスになる。どんな運動ができるのか、どれだけ高いサービスができるかで、盛り返していければと思う」

コロナ禍を経て、ジムへの需要が高まる中、AIを活用したり、最新の機器を導入したりして、それぞれ差別化を図っています。

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