学校キャラバンで盲導犬を理解 奥州で匿名の市民が寄付し実現

実演を通じて盲導犬の役割を学ぶ子どもたち

 奥州市江刺の田原小(佐々木由香里校長、児童62人)で13日、盲導犬学校キャラバン(日本盲導犬協会仙台訓練センター主催)が開かれた。匿名の市民が「子どもたちが盲導犬を知るきっかけに役立ててほしい」と、多額の寄付を申し出て実現。意向を踏まえ同センターは、市内全小学校での実施を目指す考えで「視覚障害や社会の多様性を学ぶ機会を広げたい」と感謝する。

 同センター職員の井上彩芽さん(31)、豊田まどかさん(26)が盲導犬2匹と田原小を訪問。障害物のある道路を歩く実演などを通じて、全校児童と教職員に役割を教えた。

 豊田さんは「仕事中の盲導犬を見たら、声をかけない、触らない、顔をのぞき込まない、物を与えないという四つの約束を守ろう」と強調。視覚障害の特徴も紹介し「障害の有無にかかわらず、困った時に助け合う心を持って人と接してほしい」と説いた。

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