「おおかみこどもの森」プロジェクト ドングリ拾い苗づくり

ドングリを拾い集める児童=上市町丸山総合公園

  ●上市・白萩西部、陽南小児童ら自然保全に関心

 上市町と登山地図アプリ運営のヤマップ(福岡市)は15日、同町丸山総合公園などで「おおかみこどもの森づくり」プロジェクトのワークショップを開いた。近くの白萩西部、陽南の2小学校の全児童と地域住民ら計約120人がドングリ拾いと苗づくりを行い、自然保全への関心を高めた。

 白萩西部小で講座が開かれ、林学博士の西野文貴さんが森林の役割や森林再生に成功した事例などを紹介した。

 児童らは丸山総合公園に移動し、班ごとにコナラやクヌギのドングリ拾いを開始。集めた実の重さを競う形で行われ、広場に歓声が響いた。児童は集めた実をポットに入れ、今後は苗木に育てる。

 プロジェクトは昨年、町出身の細田守監督のアニメ映画「おおかみこどもの雨と雪」公開10周年を記念して始まった。映画の舞台モデルとなった町で豊かな森づくりを進め、町民や映画ファンらが交流を深めながら自然に親しむ企画で、ふるさと剱親自然公園に広葉樹の苗木を植え続けている。

 町とヤマップは児童がドングリから育てる苗木について、将来的に公園での植樹につなげたいと考えている。

 プロジェクトでは今月、ふるさと納税を活用して寄付を募る「ガバメントクラウドファンディング」も始めた。来年1月29日まで、寄付額500万円を目指す。

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