狛江市 新たな移動手段 グリーンスローモビリティの運行開始

狛江市は高齢化が進む地域の新たな移動手段として、新たな交通サービスの「グリーンスローモビリティ」の運行を期間限定で始めました。

11月15日から実証運行が始まった「グリーンスローモビリティ」。グリーンスローモビリティとは、時速20キロ未満で走る小型電気自動車を活用した移動サービスです。小回りが利き、狭い道でも走れることから、これまでの大型バスなどの交通機関では通行できない地域での活躍が期待されています。

今回の運行ルートは、駅から病院を往復し、ルート内に10カ所の停車するポイントが設けられています。

記者:「今、動き始めました。音も静かですね。スムーズな走り出しです」

まず、一般の車両が通行できない多摩川の河川敷を通過します。その後、多摩川住宅や狛江団地といった、市内でも高齢化が進む地域を回っていきます。狛江市は、高齢者が歩かなくても駅や病院へ行けるなど、新たな交通手段として運行を開始しました。乗車した市民は、市内の移動がスムーズになると期待していました。

利用者:「高齢者が多分増えて来ると思うので、外を歩けないとか出たがらない人もいますから。病院とかも行けるし、いいんじゃないですかね」「高齢者の人と、ぜひ母にも利用をするように勧めたいなと思いました」

狛江市 担当者:「狛江市はどうしても小さい行政になっておりますので、同じように道路の幅も非常に狭い状況。グリーンスローモビリティは、そういった細かい所も通行できるメリットを検証したい」

期間は11月22日までで、今回の実証運行を踏まえて、今後の展開を検討するということです。

地域の新しい移動手段として導入されている「グリーンスローモビリティ」、略してグリスロですが、各地で広がりを見せています。

葛飾区でも10月から実証運行が行われていて、道幅が狭く、路線バスの導入が難しい「東四つ木」と「東立石」の2つのエリアで、毎週水曜日と土曜日、1日4便が運行されています。葛飾区の場合は、運行主体を住民が担い、区が車両や運航費用などの補助と、技術的な支援を行っているということです。

自家用車で客を運ぶ有償サービスの「ライドシェア」ですが、アメリカや中国などでは導入が進んでいますが、日本では「白タク行為」として原則禁止となっています。ただ、各地で深刻化するタクシードライバー不足を解消するため、政府は導入を巡り議論を始めていて、年内には報告を取りまとめる意向です。

ライドシェアを導入した場合、タクシードライバー不足の解消が見込まれる一方で、安全や事故の補償をどう担保するのか、また、タクシー業界の経営圧迫など懸念点は多くあり、タクシー業界からは、まず、タクシーに関する規制緩和の推進を求める声が上がっています。ライドシェアを巡っては、世論調査でも賛否が割れる結果となっています。

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