山形南道路、バイパス案に決定 国交省小委、盛り土構造で整備へ

国道112号「山形南道路」のルート案を決めた東北地方小委員会=仙台市

 国土交通省の社会資本整備審議会道路分科会の東北地方小委員会が15日、仙台市で開かれ、検討を進めてきた山形市の国道112号「山形南道路」のルート大半を新たなバイパスで整備する案に決めた。盛り土構造で整備する方針。

 山形南道路は、2020年度に事業化された国道112号「山形中山道路」(延長7.4キロ)南端側の山形市西崎から、同市蔵王までのエリアを評価対象区間とした。新たにバイパスを整備する案と、県道山形上山線など既存道路を部分拡幅する案を比較し、検討を進めてきた。

 この日の会合で国交省側は、地域住民や事業者らに対するアンケートやヒアリングの結果として、渋滞緩和を求める意見が最も多かったことを説明。整備費なども踏まえ、より効果が期待されるバイパス整備案を提案し、委員の了承を得た。

 バイパス整備案は、山形市西消防署付近から同市谷柏付近までと、JR蔵王駅西側から蔵王産業団地付近までの2区間に新たな道路を整備。両区間をつなぐ一部は県道山形上山線を改良する。延長は約9キロ。整備費は約620億~720億円の見込み。

 道路分科会で正式決定した後、詳細なルートの検討などに入る。

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