「スタイリッシュ」「設計者のこだわり」「へそ曲がり」…厳選?! 個性派バイクアルバム【孤高のネイキッド編】

かつて日本の大型スポーツ車は栄華を極めた英国車を手本に生まれた。そしてカウル装備のレプリカの登場以来、剥き出しのバイクはネイキッドと呼ばれ、独自路線を歩んだ。

●文:伊藤康司 ●写真:YM ARCHIVES

英国風

― ‘85〜 HONDA GB500/400TT/MkII:見た目よりハイメカ!

‘60年代の英国の単気筒レーサーをモチーフにセパレートハンドルや後退したステップを装備し、500と400MkIIはシングルシートでひとり乗りと割り切りも立派。空冷単気筒はホンダ独自のRFVC(放射状4バルブ燃焼室)だ。

【HONDA GB500】■空冷4スト単気筒SOHC4バルブ 498cc 40ps 4.2kg-m

【HONDA GB400TT mkII】

― ‘83〜 HONDA GB250 CLUBMAN:じつは前傾ロードスポーツ!?

ほぼ一文字ハンドルなので、ベースのCBX250RSより前傾姿勢がキツい生粋のロードスポーツ。エンジンはDOHCのRFVCとハイメカ。’97年まで生産された長寿モデルだ。

【HONDA GB250 CLUBMAN】■空冷4スト単気筒DOHC4バルブ 249cc 30ps 2.4kg-m

― 基礎から英国車が規範とされるモデルも

【KAWASAKI 650-W1】登場は‘66。カワサキのW1は傘下に収めたメグロのK2がベース。その目黒製作所は英国車を参考に大排気量車を製作した国内随一のメーカーだ。
【YAMAHA SPORTS 650 XS1】登場は‘70。XS1はヤマハ初の4ストローク車だけに、歴史と実績ある英国車を手本にした。

頑固一徹

― ‘85〜 YAMAHA SRX600/400:シンプルこそ正義!

水冷や多気筒、レプリカ全盛の時代に、SR500/400の後継として登場した気骨あるシングルスポーツ。「わかる奴だけ乗れば良い」がウケてヒットしたが、結局SRが生き残った。

【YAMAHA SRX400】■空冷4スト単気筒SOHC4バルブ 399cc 33ps 3.4kg-m

― ‘87〜 YAMAHA SDR:ちょっとピュア過ぎ!?

超スリムなトラスフレームに、常用域でカッ飛びパワーのDT200R譲りの2ストシングルを搭載。レプリカ全盛期にはあまりにマニアックで、3年で姿を消したのが残念…。

【YAMAHA SDR】■水冷2スト単気筒クランクケースリードバルブ 195cc 34ps 2.8kg-m

― ‘88〜 HONDA BROS PRODUCT ONE/TWO:異色のテイスティ

ONE(647cc)/TWO(398cc)の兄弟車。SS並みの極太アルミツインスパーフレーム&片持ちスイングアームに、位相クランク52度Vツインを搭載する独創的なスポーツ車。

【HONDA BROS PRODUCT ONE】■水冷4ストV型2気筒SOHC3バルブ 647cc 55ps 5.7kg-m

ゼファー以前に存在した本当の“ネイキッド”

― ‘85〜 YAHAMA FZ400N:初めてネイキッドを名乗る

TT-F3マシンがモチーフのFZ400Rがベースで、カタログには“「剥き出し」や「裸」を意味するネイキッド”と表記。車名末尾の“N”もネイキッド(NAKED)の頭文字だ。

【YAHAMA FZ400N】■水冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ 399cc 59ps 3.7kg-m

― ‘86〜 HONDA VFR400Z:Rより4kgも軽い!

VFR400Rからカウリングを剥ぎ取る。カタログには「体感して欲しい。ネイキッド・マシンの痛快さを。」のキャッチコピー。丸型2灯もカウルを外した耐久レーサーを彷彿!

【HONDA VFR400Z】■水冷4ストV型4気筒DOHC4バルブ 399cc 59ps 3.7kg-m

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