女性の活躍、専門家が後押し 岩手県、取り組み企業へ派遣

女性が活躍しやすい職場づくりに向けて助言する戸小台沙智さん(左)

 岩手県は16日、女性が活躍しやすい職場づくりに取り組む企業に社会保険労務士や中小企業診断士ら専門人材の派遣を始めた。企業の成長には女性の力が不可欠で、人口減少対策の面からも地元定着は大きな課題。専門家の助言を通じ、キャリア形成や労務管理の見直しを後押しする。

 一関市千厩町の廃棄物処理業ニッコー・ファインメックに同日、社会保険労務士の戸小台沙智さん(45)が訪れた。事前の聞き取り調査で課題に挙がった女性管理職のロールモデルの存在や、ジェンダー平等の社風の醸成などについて意見を交わした。

 同社は従業員85人のうち16人が女性。女性の採用は徐々に増えているが、社長を除く管理職は全て男性で女性管理職の育成が課題と感じている。戸小台さんは会社側がキャリアアップの道筋を明確に示すことや、一定数の管理職を女性に割り当てるポジティブアクションの導入を提案した。

© 株式会社岩手日報社