那須の香り「ガチャ」はいかが? まちのおすすめスポット、ランダムに提案 道の駅などで18、19日に実証実験

フィギュアや説明書を持つ芝浦工業大の学生

 栃木県那須町と観光活性化に関する連携協定を結んでいる芝浦工業大システム理工学部と同大大学院の学生5人は18、19の両日、町内の観光スポットをイメージした香り付きフィギュアの「ガチャガチャ」を、町内と那須塩原市内の計3カ所に設置する。景品の香りを通して町内観光の行き先を提案するプロジェクト「感香(かんこう)~那須を香りで周遊~」の実証実験の一環。「香りで旅をする」新しい価値観の観光で地域の魅力発信に貢献する。

 ガチャガチャは高久乙の「TOWAピュアコテージ」と「道の駅那須高原友愛の森」、JR那須塩原駅西口の「那須高原レンタカー」に設置。観光客、地元住民の双方がターゲットだ。

 景品は町内の温泉施設、観光施設など6カ所にちなんだ6種類。ロウ製の手作りフィギュアに、それぞれのスポットをイメージした香りを付けた。例えば、湯本の「鹿の湯」を紹介する景品からは「湯の花」、高久乙のコーヒー豆店「おひさま堂」の景品は廃棄コーヒー豆から抽出したコーヒーの香りがする。

 那須の雰囲気にマッチするよう、景品を入れるカプセルの代わりに麻袋を使用。行き方の説明書も同封し、そのスポットをより楽しんでもらうための方法や情報も紹介している。

 実証実験のため、ガチャガチャは無料。利用者へのアンケートや、景品の提案で訪れた観光客の集計などで調査、分析を進め、実験後にガチャガチャを有料で常設する可能性などを検討するという。

 お薦めスポットをランダムに提案できるといったガチャガチャの特性に着目、準備してきた学生たち。同学部4年戸塚蒼生(とつかあおい)さん(22)は「新しい価値観の観光にどれだけ関心が得られるか不安もあるが、顧客や事業者にどう評価していただけるか楽しみ」と話している。

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