ビワマス、命つなぐ遡上 滋賀県北部の川で産卵

産卵のため、琵琶湖に流れ込む川をジャンプしてさかのぼるビワマス=15日、滋賀県北部

 琵琶湖の固有種でサケの仲間の「ビワマス」が、産卵のため滋賀県北部の川にさかのぼっている。40~50センチほどの体の一部がピンクの婚姻色になり、約1メートルの落差でも軽々とジャンプ。「バシャバシャ」と音を立て、雌が尾びれで卵を産むための場所を川底に作った後、ペアになって産卵する様子も見られた。

 ビワマスはふ化した後、琵琶湖で数年かけて成長。生まれた川へ遡上して産卵後に一生を終える。秋の大雨で増水した川をさかのぼることから、地元では「アメノウオ(雨の魚)」との呼び名もある。

 県水産試験場によると、産卵は11月いっぱい続く。

産卵のため、琵琶湖に流れ込む川でペアになったビワマスの雌(左)と雄=15日、滋賀県北部
琵琶湖に流れ込む川で産卵するビワマス=15日、滋賀県北部

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