大量の1円玉投げて故人を弔う 徳島、豪快に「バシン!」

「投げ銭供養」で大量の1円玉を投げる参加者=18日午前、徳島県美波町の観音寺

 徳島県美波町の観音寺で18日、大量の1円玉を投げて故人を弔う「投げ銭供養」があった。町内11の寺が持ち回りで毎年この時期に行う伝統行事。大きな音がするほど良い供養になるとされ、参加した人は、僧侶が座る高座の戸板に両手で豪快に投げ付け「バシン!」と音を響かせた。

 寺ではバケツに入った投げ銭用の1円玉を準備。参加者は寺で数千円分を両替したり、1年間ためた1円玉を持参したりした。供養は午前8時に太平洋戦争の犠牲者から開始。その後、僧侶が三十三回忌までの故人の名を呼び、家族らが1円玉を次々と投げた。

 町の投げ銭供養は約600年前に始まったとされ、今年は20日まで続く。

徳島県美波町の観音寺で行われた「投げ銭供養」=18日午前

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