Vチューバ―、ふるさと納税PRします 京都の専門学生が返礼品モチーフにデザイン

城陽市のふるさと納税返礼品や地域の魅力を伝える動画

 京都府城陽市のふるさと納税を広めるPRキャラクターを、京都芸術デザイン専門学校(京都市左京区)の学生たちが制作した。城陽の特産品にちなんだデザインが施されたキャラで、市ユーチューブチャンネルに動画を公開。「バーチャルユーチューバー」(Vチューバー)として、返礼品や地域の魅力を伝える。

 同市のふるさと納税寄付金は2021年度が1億6800万円(9430件)、22年度が1億3200万円(1万429件)と好調。市政策企画課は「市の返礼品はポテンシャルはあるが、全国的には低い知名度アップが課題」と語る。

 そこで昨年、市と連携協定を結ぶ同校に、動画を配信する仮想キャラクターとして、VチューバーによるPR動画制作を相談。キャラクターデザインコースの2年生が本年度、11チームに分かれ作成し、7月のプレゼンテーションで選ばれた3チームの作品の公開が決まった。

 完成したキャラは、市の花であるハナショウブにちなんだデザインで、梅酒好きな陽梅(ひうめ)まや、髪や目の色が特産品イチジクをイメージした天城陽(てんじょうよう)、市の鳥・シラサギがモチーフの一つの潔(いさぎ)やよい。コンピューターグラフィックのキャラに動きをつけて、音声合成ソフトで自然な声をあてた。

 動画ではキャラたちが梅酒やイチジクジャムなどの返礼品のほか、青谷梅林での梅まつりや新名神高速道路整備に伴う開発計画など市の特徴を親しみやすく伝える。同校の安室舞さん(20)は「ブラッシュアップを重ね、満足いく作品になった。制作を通じ、城陽にまた来たいと思うようになった」と話す。

 動画を視聴した奥田敏晴市長は「若い視点で城陽が表現されていて新鮮。まちづくりを多くの人に応援していただくことにつながれば」と期待を述べた。

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