【マレーシア】ジェトロ、マレーシアで初の奈良食品フェア[食品]

ジェトロ奈良貿易情報センターは、南都銀行と連携して、マレーシアで初めての奈良食品フェアを開催している=17日、クアラルンプール(NNA撮影)

日本貿易振興機構(ジェトロ)奈良貿易情報センターは、南都銀行(奈良市)と連携して、17日からマレーシアで初めての奈良食品フェアを開催している。マレーシアでは健康志向や嗜好(しこう)品の需要が拡大しており、自然の素材を生かした食品を生産する奈良の食品メーカーにとって有望な市場となっている。フェアを通じて海外販路の拡大を目指す。

ジェトロ奈良貿易情報センターは、マレーシアの首都クアラルンプールとペナン州の2カ所で奈良食品フェアを開催する。クアラルンプールでは、大型商業施設「パビリオン・クアラルンプール」に入居する高級スーパーマーケット「メルカト」で今月17~26日、ペナン州ではブキムルタジャムにある食料品店「TJヘルスフード」で、今月20日~来月2日に実施する。

ジェトロ奈良貿易情報センターの木川美樹子所長は、マレーシアで見たことがない商品、歴史がある商品をキーワードに出展する食品を決めたと説明。「歴史を知ってもらうことで商品購入だけでなく、奈良に行くきっかけをつくり、現地でお土産を買ってもらい、またマレーシアで奈良の旅を思い出して商品を買ってもらうという循環をつくっていきたい」と意気込んだ。

フェアには、そうめんの製造・販売を行う池利(奈良県桜井市)、しょうゆの醸造・販売を手がけるニシキ醤油(同斑鳩町)、コーヒー・紅茶用の液状甘味料を製造するやまと蜂蜜(奈良市)が試食販売を実施。池利は麺類、ニシキ醤油は調味料、やまと蜂蜜は飲料を現地消費者にPRする。

池利とニシキ醤油はマレーシアでの商品売り込みは初めて。池利はそうめんの試食で、めんつゆとトムヤムスープを用意した。同社企画室の池田晃士室長は、「消費者と商品の距離を近づけるために2種類を準備した。既に商品も売れており、手応えを感じている」と話した。

ジェトロ奈良貿易情報センターは、フェアを通じて、マレーシアへの新規市場参入と販路開拓を目指す。また、クアラルンプールと併せてペナン州でもイベントを開催することで、地方都市への商流拡大を狙う。

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