市立小中校 2学期制に 来春から 授業時間確保へ 茨城・土浦市教委

小中学校の2学期制導入について話し合う教育委員ら=土浦市役所

茨城県土浦市教委は2024年春から市立小中学校を2学期制に移行する方針を固めた。21日に開く教育委員会定例会で決定する見通し。2学期制の導入で授業時間の確保や教員の働き方改革を進める。県内では半数超の23市町村が2学期制を取り入れている。13日の市総合教育会議でも異論は出なかった。

市教委指導課によると、2学期制に移行した場合は、10月の「スポーツの日」を含む3連休を境とし、1学期を「前期」、2学期を「後期」とする。夏休みなど長期休業は変更しない。授業日数も変わらず、定期テストや始業式・終業式の削減で、授業時間数を計10こま程度増やせる見通し。

2019~20年度に検討委員会が発足し、2校で実証事業を行った。その結果、市教委は授業の進め方に余裕が生まれ、考えを深める学習が増え、個に応じた指導も可能になったと分析している。

13日に開かれた市総合教育会議で安藤真理子市長は「どのような効果が期待されるか、望ましい在り方を議論してほしい」と話した。教育委員からは、子どもと向き合える時間が増え、問題解決型の学習に取り組めるなど、2学期制に対し「メリットの方が多い」と前向きな意見が大半を占めた。

市教委は、コロナ禍の影響を受けた21年度から成績評価(通知表)で2学期制を先行導入している。

県南地域14市町村のうち同市と河内町を除く12市町村が2学期制を導入。同町も通知表は既に2学期制となっている。

© 株式会社茨城新聞社