棚田を彩る赤そばの花 集落自慢の「花畑」が見ごろ 11月下旬まで 佐世保・矢峰

地区住民が育て見頃を迎えたソバの花=佐世保市、赤そばの里

 長崎県佐世保市矢峰町の棚田で、赤いソバの花が見頃を迎えた。住民が「赤そばの里」として整備している“秋の花畑”。集落自慢の風景が広がっている。
 稲作を営む矢峰、松原地区の住民らが2010年に始めた取り組み。農水省の中山間地域等直接支払制度を活用し、一帯の約5万平方メートルの農用地を維持、管理している。
 「赤そばの里」はそのうちの約1万平方メートル。後継者不足で休耕地となった田んぼに、ヒマラヤをルーツとする観賞用品種「高嶺(たかね)ルビー」を栽培し、地域づくりの一環として有効活用している。年に数回の除草、耕運作業を重ね、9月中旬から畑に畝を作って種まき。秋の深まりとともに、赤い花々が棚田を彩る季節を迎えた。
 遊歩道も整備され、景観スポットとして人気を集めている。今月下旬まで絶景が楽しめそう。グループの代表を務める森𠮷保夫さん(73)は「来場者でにぎわうとうれしい。頑張って育てたかいがある。棚田の眺めを楽しんでほしい」と話している。

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