広島県警の元警察官 上司の指示で「カラ出張」繰り返したと証言

広島県警の元警察官が、実際には行っていない出張、いわゆる「カラ出張」を上司の指示であわせて6回にわたり繰り返し、旅費を不正に受け取っていたことを明らかにしました。

■元警察官の男性

「不正に請求したっていう事実については、間違いないものではあります」

20日、代理人の弁護士と共に記者会見に臨んだ元警察官の男性…。

福山市内の警察署に勤務していた2019年から翌年にかけ、上司の指示で実態のない出張を6回申請し、「旅費」や「残業代」を不正に受け取っていたことを、自ら明らかにしました。

男性は「組織的な不正」として県警にその実態を伝え、去年3月退職しました。

「告発のきっかけは、娘からの一言だった」と言います。

■元警察官

「(娘から)『やめて責任を取れば。ちゃんとこれを公にしなさい』 と言われて。」

しかし、「県警に内部調査の動きがみられなかった」として、自身による内部告発の扱いについて情報公開を請求しました。

■元警察官

「これからの組織、そして後輩のことを考えると、この同じ目に遭わせたくはない」

男性は、県警が内部告発の有無さえ明らかにしていないとして、県の「情報公開・個人情報保護審査会」に対し、県警に情報を開示するよう申し立てたました。

県警監察官室は、「出張にかかる不正な経費の請求があったのではないかという情報をえて、引き続き調査・捜査している」としています。

【2023年11月20日放送】

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