【シンガポール】ドローンの越境飛行、21日から許可制に[運輸]

民間航空庁は今月21日から許可なくドローンの越境飛行を行うことを禁じる(シンガポール警察)

シンガポール民間航空庁(CAAS)は今月21日から、許可なくドローンの越境飛行を行うことを禁じる新規制を導入する。ドローンを使って違法薬物などを国外からシンガポールに持ち込む事例がみられることから、セキュリティー対策を強化する。

越境飛行を行うドローン運営者に対し、民間航空庁から許可を取得することを義務付ける。違反した場合、最高5万Sドル(約555万円)の罰金、または最長2年の禁錮刑、あるいはその両方を科す。違反内容によっては免許をはく奪する。

民間航空庁は2015年6月にドローンの運用規制を改定。安全性を確保しながらドローンの利用拡大を促す目的で、「武器や放射性物質などの危険物の運搬禁止」「ドローンから許可なく何らかの物体を落とすことを禁止」といった規定を導入していた。今回発表した内容は既存規制を補完するものとなる。

国内ではドローンを使って海外から違法品を持ち込む動きがみられる。シンガポール警察は今年6月、北部クランジで不審な動きをするドローンを摘発。ドローンには違法薬物が入った袋が付けられていた。

調べによると、ドローンはシンガポールとマレーシア・ジョホール州間で違法薬物を運ぶ役割を果たしており、これに関与したシンガポール人4人が逮捕された。

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