桜っ子くんち 諫早・金崎地区から譲り受けた子龍が躍動 「ヨイヤー」「モッテコーイ」の声響く

2体の龍が躍動した龍踊=長崎市立桜町小

 長崎市勝山町の市立桜町小(野中正樹校長、460人)で19日、近くの諏訪神社の大祭、長崎くんちの演(だ)し物を披露する桜っ子くんちがあり、諫早市高来町金崎地区から6月に譲り受けた子龍が躍動した。同校体育館に「ヨイヤー」「モッテコーイ」の声が響いた。
 金崎地区では明治以降、住民が地域行事などで龍踊(じゃおどり)を披露していたが、近年は出演に必要な人員が集まらない状態が続いていた。地元の公民館に眠っていた龍の譲渡先を探した結果、同校などに引き取られた。
 この日は、5年生が龍踊を披露。黄金の玉を追い、2体の龍が勢いよく宙を舞った。招待された金崎龍踊り保存会の元会長、池田忠恕さん(98)は「龍の頭が生きているな」と涙を流した。玉使い役をした宮田隆太朗君(11)は「心に残るような龍踊ができた。伝統の子龍を受け継いでいきたい」と笑みを浮かべた。
 桜っ子くんちは毎年開き22回目。演し物は学年別に▽1年本踊り▽2年唐人船▽3年川船▽4年お神輿(みこし)▽5年龍踊り▽6年太鼓山。踊町の住民に教わりながら練習を重ねた成果を、一人一人が精いっぱい発揮した。

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