国民・玉木代表 馳浩氏の機密費発言に「事実でしょうね」「国会でも証言をいただかないといけない」

国民民主党の玉木雄一郎代表(54)が21日、国会内での定例会見で、石川県の馳浩知事(62)が東京五輪の招致活動で国際オリンピック委員会(IOC)の委員に官房機密費を使って贈答品を贈ったと発言し、その後撤回したことに触れ「軽くみるべきものではない。国会でも証言をいただかないといけないかもしれませんし、具体的に明らかにすべき案件」と問題視した。

馳氏は、17日に都内で行った講演で、東京五輪の招致活動について当時の安倍晋三首相から「五輪招致を勝ち取れ。必ずやってくれ」「金はいくらでも出す。官房機密費もある」などと激励され、IOC委員に「1冊20万円のアルバム」を「おみやげとして持参した。官房機密費を使って作った」などと話した。

その後、馳氏は「事実誤認があった」などとして発言を撤回したが、玉木氏は「事実でしょうね。事実なんだろうけど、言っちゃおしまいよということで後で撤回されたと思う」と指摘。東京五輪招致をめぐって、仏捜査当局も動いている案件だとして「国際的に疑義が示されている。招致にまつわる不透明なお金の流れの原資が、官房機密費から出ている可能性を裏付ける発言だとすれば、きちんと出るところに出て説明責任を果たすべき」と問いただした。

自民党で東京五輪招致推進本部長を務めていた馳氏は「文科族というかスポーツ族で、五輪の招致に関しても裏も表も深くご存じ。そういった方から出てきた発言というのは軽くない。単なる言い間違えではなく、極めて重い発言。後世のためにも、明らかにすべき」と、重ねて事実誤認ではないと強調した。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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