カーター元米大統領夫人のロザリンさん死去、96歳 18歳で結婚、78年も夫を支え続ける

ジミー・カーター元米大統領(99)の夫人ロザリン・カーターさんが19日、死去した。96歳だった。今も生きている最高齢の元大統領であるカーター氏の妻ロザリンさんは、5月に認知症と診断され、カーター氏とともにジョージア州の自宅でホスピスケアを受けていた。

カーター氏は、亡きパートナーへの賛辞の中で述べた。 「ロザリンは、私が成し遂げたことすべてにおいて、対等なパートナーでした」「彼女は、私が必要とするときに賢明なアドバイスと励ましを与えてくれました。ロザリンがこの世にいる限り、私はいつも誰かに愛され、支えられていることを実感していました」

夫妻が設立した世界の人権活動を支援するカーター・センターは、今年2月、カーター氏が残りの日々を家族と一緒に自宅で過ごすことを決めたことを公表。ロザリンさんを「メンタルヘルス、介護、女性の権利の熱烈な支持者」と称賛していた。

ジョージア州プレーンズ生まれのロザリンさんは、4人兄弟の長女、家族への強い絆と教会やコミュニティへの献身を育んだという。父親が13歳のときに白血病で亡くなり、ロザリンさんは母と兄弟を支えるために一家の主婦となったが、カーター氏が海軍兵学校在学中の1946年に結婚。1970年、夫のジョージア州知事選出馬時には、カーター氏を支える不可欠なメンバーとして政治の世界にも飛び込んだ。

1976年の大統領選挙でカーター氏が出馬を表明した際は、ロザリンさんは41州で独自のキャンペーンを展開。カーター氏は現職の共和党大統領ジェラルド・フォードを僅差で破って当選した。

今回の訃報にジョー・バイデン大統領は夫人のジル・バイデン氏と共同でロザリンさんへの感謝の意を表する追悼の言葉を発表した。「彼女は、女性達の平等な権利と機会の擁護者であり、すべての人のメンタルヘルスとウェルネスの擁護者であり、私たちの子どもたち、高齢の愛する人たち、障害を持つ人たちを、陰で支える報われない介護者たちの支援者でした」

「40年以上にわたる私たちの友情のもと、選挙運動の厳しさを乗り越え、深く深い喪失の暗闇を乗り越え、私たちは何度も何度も、ロザリン・カーターの希望、暖かさ、楽観主義を感じてきました。彼女はいつも私たちの心の中にいます」

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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