五重塔、屋根修繕進む 羽咋・妙成寺

葺き替え工事が進む妙成寺の五重塔=21日、羽咋市滝谷町(ドローンから)

  ●本社ドローンで撮影

 羽咋市滝谷町の日蓮宗本山妙成寺で、重要文化財・五重塔の屋根を修繕する工事が本格化している。最上層の東西南北4面全てを葺(ふ)き替える工事で、21日、北國新聞社のドローンが順調に進んでいる様子を撮影した。

 高さ約34メートルの五重塔の屋根は、薄い板を重ねた「とち葺き」で、最上層の南面は一部が長年の風雪による劣化でめくれるなどして、1メートル幅の穴ができていた。9月下旬から四方に足場が組まれ、11月に入ってから実際の修繕が始まった。

 木曽産のサワラ材を用いて部分的に葺き替えながら進めており、請け負う田中社寺(岐阜市)の職長・吉川圭一さん(48)によると、現在は東、南、北の各面で約7割の修繕を終えた。

 吉川さんは「日本海からの風が強くて作業は大変だが、われわれの修復が国宝指定の手助けになればうれしい」と話した。

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