傷病者搬送せず 第三者委設置へ 茨城・つくば市消防本部

茨城県つくば市消防本部は21日、同市内で2023年4月、119番通報で出動した救急隊が傷病者を病院に搬送しなかった事案があったと明らかにした。同本部は不搬送について、救急活動を検証するため第三者委員会を設置する方針。第三者委の設置は同市で初めて。

同本部によると、不搬送があったのは4月16日午前0時50分ごろ。理由について同本部の担当者は「救急隊と家族との話し合いを踏まえて搬送しなかった」としている。傷病者の状態や年齢、性別、当時の状況などは明らかにしていない。

傷病者や家族と同本部との間で、不搬送に関する認識の違いなどから話し合いが続いていたため、第三者委の設置を決めた。

市は12月市議会定例会に、設置に関する議案を提出予定。可決されれば、医師と弁護士の計3人による第三者委を設置する予定。

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