新聞使い情報活用力を向上 九文小中で県NIEフェア 公開授業も熱心に

社会科の公開授業でグループ学習を進める生徒たち=佐世保市、九州文化学園小中

 新聞を使った教育活動(NIE)を紹介する「第13回県NIEフェア」が21日、佐世保市花園町の九州文化学園小中(橋本信博校長、177人)で開かれた。「学力向上における児童生徒の課題改善にむけて~情報活用能力の向上を目指して~」がテーマ。中学1年の社会と小学5年の国語の公開授業などを通してNIEの可能性を探った。
 県NIE推進協議会(本田道明会長)が主催。長崎県内の教育、新聞関係者ら約80人が参加した。
 九文小中は日本新聞協会のNIE実践指定校となり2年目。新聞を気軽に読めるよう校内3カ所に新聞閲覧台を設けているほか、予測困難な社会を生き抜くため情報を活用する力などを伸ばそうと授業に新聞を活用している。
 「アフリカ州に『今』必要な支援を考えよう」をテーマにした社会の授業には生徒16人が参加。今秋発生したリビア洪水やモロッコ地震の新聞記事も参考にしながら、現地住民の平均寿命が日本と比べ短く、医師が少ないことなどを学習。グループ学習を通して経済支援や国同士の協力、大人の教育の充実などが必要だと発表した。
 授業後の研究協議で、𠮷田裕一教諭(27)は「新聞を使うことで、生徒が今アフリカで起きている問題をひとごとではなく、身近な問題として捉えることができる」と述べた。
 長崎市の芥川賞作家、青来有一氏による記念講演「新聞感想文コンクールの思い出-しんぶんって、おもいなあ-」もあった。

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