「当選無効」元女性アイドル維新県議が上告意向 藤田文武幹事長「最高裁の最終ジャッジをしてもらう」

日本維新の会の藤田文武幹事長(42)が22日、国会内での定例会見で、埼玉県選挙管理委員会が当選無効とした決定の取り消しを求めた同党の中村美香同県議(36)の請求を東京高裁が棄却したことに「本人と(埼玉)県連の意向としては、上告したいということでありますから、それについては私も了承しています」と、中村氏が最高裁に上告する意向があることを明らかにした。

藤田氏は「僕らから見ても、これは居住実態あるよねというところが、認められないという判決になっている。かなり保守的。選管の判断は×(バツ)で出ている。それを覆すかどうかっていう裁判だから、覆さないという判決をした。弁護士や私もフェアに見て、これはかなりバツありきの判決とも取れる」と振り返った。

中村氏が、居住実態を証明するGPS等の証拠書類を新たに提出しながらも、居住実態があると認められなかったことに触れ「GPSで現地での生活実態があると認められるだろうということで状況証拠を揃えたんですけども、そこは覆らずという話だった。やっぱり納得のいくところで最高裁にお願いして、最終ジャッジをしてもらうということについては、私は了承してあげたいと思った」とした。

藤田氏は「しっかり最後まで自分の主張をしたらいいと思うんですけど、最終結論が出たら、それは粛々と受け止めて、次に生かしていくということ。そういうスタンスで、最後までやるということです。最後までやってダメやったら、それは真摯(しんし)に受け止めるという姿勢で臨みましょうというのが今回の方針」と説明した。

中村氏は双子の妹の中村梨香氏(36)とともに、姉妹で「フリー素材アイドル」として活躍していた。4月9日の同県議選に姉妹そろって立候補し、姉の中村氏は当選。埼玉県議会で維新初の議席を獲得したが、県選管は7月13日、公職選挙法が定める「県内同一市町村で3カ月以上の居住実態」がなかったとして当選無効を決定した。

中村氏側は決定を不服として提訴していたが、東京高裁は16日、請求を棄却した。最高裁の判決が確定するまで、埼玉県議としての身分は失わない。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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