呉羽丘陵花いっぱいに オーナー募集、畑整備 住民有志が25日、「くれはな会」発足

パンジーとビオラを植える中央農高の生徒と住民=富山市古沢

 富山市の呉羽丘陵を花で彩ろうと、地元の住民有志が県呉羽青少年自然の家近くに花畑を整備する。植栽はオーナー制度を設けて協力者を募集しており、近くを流れる小川でホタルを繁殖させる。呉羽山と城山の散策路をつなぐつり橋「呉羽丘陵フットパス連絡橋」の完成を見据え、多くの人に気持ちよく散策してもらいたい考えで、花いっぱいの丘陵づくりを進める。

 住民有志は25日、花畑の整備、維持管理を担う「くれはな会」を発足させる。地元の自治振興会や呉羽丘陵にホタルを呼ぶ会、花街道薬膳のまちを夢みる会の会員ら約10人がメンバーとなってスタートする。計画では花畑にベンチや橋を整備するほか、桜、モミジ、サルスベリといった樹木の植栽も検討している。

 22日は中央農高園芸デザイン科3年の3人が花畑を訪れ、パンジーとビオラを計360株植栽した。富島稚葉(わかば)さん(18)は「たくさんの人に自分たちが育てた花を見てもらいたい」と話した。

 花畑は「くれはなガーデン」と名付けられ、面積は約1400平方メートル。「呉羽」と「花」を掛け合わせた言葉で、地元の子どもたちが考えた。オーナー用には約10区画が整備してあり、好きな花を自由に植栽してもらい、管理も任せる。

  ●連絡橋の整備機に

 呉羽丘陵は現在、城山と呉羽山にそれぞれ散策路が整備されており、呉羽青少年自然の家は城山側の玄関口の位置付けだ。呉羽丘陵フットパス連絡橋は2026年度から城山と呉羽山を行き来できるように整備が進められている。

 花街道薬膳のまちを夢みる会理事長で、くれはな会の相談役に就く予定の今井壽子さん(80)は「みんなで自然豊かで美しい呉羽丘陵をつくっていきたい」と意気込みを語った。

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