茨城大、太田学長が再任 選考会議 学生の自己実現支援

茨城大次期学長に再任された太田寛行氏=水戸市文京

茨城大(茨城県水戸市)は22日、来年3月末に任期満了を迎える太田寛行学長(69)の再任を決めたと発表した。太田氏は2期目。17日に開かれた次期学長選考・監察会議(種田誠議長)で、再任を決定した。太田氏は22日、水戸市文京の同大で記者会見を開き、「学生の将来への不安を取り除き、サポートする大学であり続けたい。魅力ある大学運営を目指す」と抱負を述べた。任期は2024年4月から26年3月31日まで。

会見で太田氏は、大学が今後注力する柱として、①学生の自己実現のための支援体制「スチューデント・サクセス」の構築②気候変動科学に新たな取り組みを融合・強化させた、アジア地域に広がるネットワーク「サスティナビリティ(持続可能性)学の拠点」の構築③教育力や学修力向上に向けた企業、自治体と協力した取り組み「コミュニティ共創」の推進-の三つを掲げた。

また同大が24年4月から開設する、授業に企業などでの就業を組み込んだ新たな教育課程「地域未来共創学環」についても詳しく説明し、アピールした。25年度入学者選抜から、工学部3学科の学校推薦型選抜で計15人分の「女子枠」を導入する。さらにデジタル分野の人材育成を強化しようと、情報工学科の入学定員を現行の80人から90人に増員するとしている。

太田氏は東京都出身。東北大大学院農学研究科博士後期課程を修了(農学博士)。専門分野は土壌肥料学、微生物生態学。02年に茨城大農学部教授。同学部長・大学院農学研究科長、副学長などを歴任し、20年4月から現職。

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