三陸鉄道、大船渡線を行く JR盛岡支社企画、車両を初運行

大船渡線を初めて運行する三陸鉄道の車両

 JR盛岡支社(久保公人支社長)は23日、大船渡線(一ノ関-気仙沼駅間)で初めて三陸鉄道の車両を運行した。沿線の活性化や誘客を目的に、トリコロールの列車が初冬の山あいを彩った。

 「三鉄車両で行く! 大船渡線乾杯列車」と銘打ち運行。午前10時50分ごろ、一ノ関駅に2両編成の車両が入線すると、乗客や鉄道ファンが拍手や歓声で出迎えた。列車は同11時3分、事前申し込みした80人を乗せて出発し、約1時間50分後に気仙沼駅に到着。夕方に一ノ関駅に戻った。

 車内では一関市や気仙沼市などの日本酒や地ビール、唐揚げなどのおつまみが提供され、乗客は猊鼻渓など沿線の名所の風景とともに楽しんだ。利用者の4割が県外で、仙台市の会社員操(みさお)義志(よしゆき)さん(36)は「大船渡線は利用したことがあるが、三鉄の車両は初めて。風景とお酒が楽しみで、すぐに申し込んだ」と満喫していた。

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