25、26日の週末は “今季最強寒波” が到来 台風並みの暴風も 北日本では大雪に注意【気象予報士解説】

【桜沢信司気象予報士】

11月24日(金)を境に空気がガラリと入れ替わり、25日(土)は“真冬並みの寒気”が入るため各地で雪が降り、暴風や高波などに警戒が必要です。

24日(金)は、小春日和の暖かい空気から、冬の空気に入れ替わる日です。最高気温は、東京で24.2度(10月上旬並み)まで上がり、上着がなくても過ごせるほどの陽気に。

その他の各地も平年を上回りましたが、寒気が入るのが早い日本海側では、未明に最高気温を観測し、日中はぐんぐん気温が下がっています。

24(金)の天気図を見ると、寒気が日本海側から入っている様子がわかります。

この後、日本列島は“冬型の気圧配置”になり、全国的に風が強く吹き、特に北日本は暴風となる見込みです。

何かにつかまらないと“立っていられないほどの風”

25日(土)~26日(日)の予想最大風速(最大瞬間風速)
〈北海道地方〉
・日本海側 陸上 20m(35m) 海上20m(30m)
・太平洋側 陸上 18m(30m) 海上20m(30m)
・オホーツク海側 陸上 15m(30m) 海上20m(30m)

〈東北地方〉
・日本海側 陸上 15m(30m) 海上18m(35m)
(24日夕方発表の東北地方、北海道地方の気象情報より)

“最大瞬間風速30m”は、風に向かって歩きにくくなったり、看板やトタン板が外れ始めたりします。
また、車は強風に流される感覚が大きくなりますので、運転は慎重に行ってください。

“最大瞬間風速35m以上”だと、人は何かにつかまらないと、立っていられないほどの風です。

また、雪も重なり、暴風雪となる所もある見込みです。

上空5500m付近の寒気を見ると、先週18日(土)は、西日本から東北にかけて本州を中心にかかり、西回りで流れ込みました。この寒気は大気のバランスが悪くなるため、雨雲・雪雲が発達します。

18日(土)は、東日本の岐阜県高山市でも雪雲が流れ込み、3センチの積雪となりましたが、25日(土)は北海道でかなり強い寒気が流れ込み、-36℃以下は「真冬並み」です。

一方で、上空1500m付近の寒気を比較すると、-6℃以下というのは平地で雪の降る目安になっていて、-12℃以下だと大雪の目安といわれています。また、地表付近の気温にも大きく影響を与えますので、寒さの目安にもなります。

先週18日(土)には寒気の影響で、西日本で初雪ラッシュ(福岡で平年より30日も早い初雪)になりましたが、25日(土)は、西日本よりも北陸から北日本で寒気が強く、平年に比べると10~15℃も低い寒気が入ります。

気温も先週と比べると、ガクンと下がるところがでてくる見込みです。

北日本は“猛吹雪”や“吹きだまり”による交通障害に警戒を

24時間予想降雪量(25日午後6時まで)
〈北海道地方〉
・日本海側 50センチ
・太平洋側 30センチ
・オホーツク海側 40センチ

その後も雪の量は増える見込みです。
(24日16時発表 北海道地方の気象情報より)

特に北日本は、猛吹雪や吹きだまりによる交通障害に警戒が必要です。

また、海上は波が高くなりますので、北陸から北日本の日本海側は高波にも警戒が必要です。

25日(土)の気温は、24日に比べて最高、最低とも10℃ほど低くなる所が出てきます。特に26日(日)の朝までは、広く冷え込みが強まりそうです。

その後、28日(火)前後は「暖気」が入り20℃位まで上がる所もでてきますが、29日(水)以降は、再び寒気が入り、寒さが戻ります。

まもなく12月に入りますので、寒気が入るのは当たり前ですが、それにしても、今シーズンは季節が極端に行ったり来たりして、寒暖の差が激しくなっています。体調管理には十分気をつけて、ご無理のなさらないようにしてください。

© CBCテレビ