来年の干支「辰」にちなみ、竜とだるまを組み合わせた越前和紙の縁起物作りが福井県越前市の製紙所で最盛期を迎えている。
越前市岩本町の五十嵐製紙では、3年ほど前から「干支だるま守り」を作っている。来年向けは、若手の女性職人がデザインを担当し、だるまに角や牙、りりしい眉を加えて竜を表現した。顔の色が白黒の2種類ある。
職人が、越前和紙特有の装飾技法「ひっかけ」を使い、一つ一つ手作業で絵柄を浮かび上がらせている。作業は12月下旬ごろまでがピークで、来年1月上旬ごろにかけて約800枚を作るという。
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伝統工芸士の五十嵐匡美さん(50)は「新年に幸せが来るように願いを込めている。干支を飾る古くからの文化を今後も残していきたい」と話していた。