黒板アート甲子園 長崎・島原高の有志が特別賞! 白一色の「月夜の竹林」で快挙

島原高1年有志が同校美術室の黒板に描き、全国公募展で特別賞に選ばれた作品「月夜の竹林」

 学校の黒板をキャンバスに、チョークで作品を描く全国公募展「黒板アート甲子園」(日学主催)で、長崎県立島原高1年生有志のチーム「BAMBOO(バンブー)」が制作した「月夜の竹林」(高さ約1メートル、幅約5メートル)が日学特別賞を受賞した。
 黒板アート作成は7月、「美術」選択の生徒に、担当の小野大輔教諭(38)が提案。別の選択授業の生徒も加わり、15人が夏休みの8月26日から6日間かけて同校美術室の黒板に描いた。
 チームリーダーの松村みなみさん(16)は「クラスも部活も違う中、補習授業などの合間を縫って仕上げた。一つの作品を作り上げる中で互いに知り合うことができ、友だちになれた」と喜んだ。
 同展は黒板・ホワイトボードメーカー「日学」(東京)が2015年に創設。同年のプレ大会を含めて9回目で、メイン部門の高校生による黒板の部に84校計127作品(参加生徒数計822人)の応募があった。最優秀賞など入賞作品のほか、アイデアやユーモアなどの各賞があり、日学特別賞は「黒板のプロ」の同社社員(110人)が投票で選んだ3点の一つ。同校の作品は、水墨画のような色使いや余白を生かした構図が評価された。
 授賞式は今月15日、同校であり、同社福岡営業所の清水博之所長代理がチームの一人一人に表彰状を手渡しした。松村さんは「白チョークを水にとき、日本画用のはけと筆を使って伸び方の異なる竹をリズミカルに配置した。神秘的な月が放つ輝きも感じていただけたら」と解説した。
 清水所長代理は「カラフルな作品が多い中、白一色でここまで表現できるとは。社員投票では断トツの1位だった」とたたえた。

「日学・黒板アート甲子園」で日学特別賞を受賞し、竹林のポーズをとる島原高1年生有志と指導した小野教諭(前列右から2番目)=同校

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