〝盛岡へ移住〟相談倍増 市は「住みたくなるまち」へ態勢強化

「盛岡広域暮らし」を体験するツアー参加者。米紙報道の効果もあり移住相談が増えている

 新型コロナウイルス禍をきっかけに地方への関心が高まり、盛岡市でも移住相談が増えている。米紙ニューヨーク・タイムズで「2023年に行くべき52カ所」に選ばれた効果もあり、今年1~10月は359件と前年同期から倍増。県外在住者向けのファンクラブの登録も好調だ。市は12月から「お試し移住」を始める予定で、受け入れ態勢を強化し「住みたくなるまち」を目指す。

 今月中旬に開かれた「盛岡広域暮らし」を体験するバスツアー。県内外から参加した8人が、同市黒川の果樹園でリンゴ狩りを楽しんだ。Uターンを考え始めている東京都江戸川区の会社員伊東博文さん(45)は「四季を肌で感じられるのが盛岡の良さ」と古里の魅力を語った。

 市によると、米紙報道後の1~10月の移住相談は前年同期171件と比べて2.1倍。移住促進や関係人口の拡大に向けて市が7月に立ち上げたファンクラブ登録数は23日時点で308人となり、当初目標の1.5倍と好調だ。

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