円形水田を巡る人間ドラマ 一関「どっから座」が26日に上演

本番に向けて練習に励む出演者

 岩手県一関市の千厩地域市民劇場どっから座(五嶋秋子座長)の第18回公演「地蔵田と水泥棒」(実行委主催)は26日、千厩農村環境改善センターで上演される。千厩町奥玉の円形水田「地蔵田」発祥の歴史にちなんだオリジナルストーリーで、田を巡って巻き起こる心温まる人間ドラマを描く。

 2008年に上演した「地蔵田物語」の要素を取り入れ、同座の脚本係6人がリメークした。舞台は日照りによる水不足で、村人が互いに疑心暗鬼になっていく奥玉。支え合いながら生きる姿や、水泥棒の正体を暴こうと協力する村人らを、出演者全員が「主役」として熱く演じる。地元の方言を使う少しコミカルな演技も注目だ。

 小学生の時から出演している小野寺蓮さん(千厩高3年)は用心棒の「蓮」を演じ「自分も楽しみつつ、お客さんにも笑顔で見てほしい」と気合十分。同じく小学生から舞台に立つ妹の葵さん(同2年)は村人「おさと」役で「せりふ一つ一つに心を込めて、全力で演じたい」と張り切る。

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