おイモの縁、対面かなう 三重の男性、震災契機に山田へ毎年寄付

東日本大震災後、育てたサツマイモを送る活動に取り組み、初めて直接届けた岩崎剛久さん(後列右から2人目)と恵利香さん(右)=24日、山田町・船越保育園

 東日本大震災の被災地ボランティアで訪れた岩手県山田町の子どもを思い、育てたサツマイモを贈り続ける三重県尾鷲(おわせ)市の団体職員岩崎剛久さん(62)は24日、同町の船越保育園(山崎智子園長、園児34人)に初めて直接届けた。保育園から伝えられる子どもたちの反応を支えに、2012年から毎年送る。新型コロナウイルス禍を乗り越え、かなった園児との念願の交流に「涙が出るほどうれしい」と支援の継続を誓った。

 箱いっぱいに詰められた秋の味覚。会社員の妻恵利香さん(63)と訪れた岩崎さんが「今年もおいしいおイモがたくさんできましたよ。皆さんでどうぞ」と差し出すと、子どもたちが歓声を上げて喜ぶ。

 園児はお返しに、発表会に向けて練習中のサツマイモをお裾分けする劇などを披露。この日の給食に早速使われ、仲良く囲んだ。

© 株式会社岩手日報社