本紙記者、南極へ・観測隊がしらせに乗船 

「しらせ」に乗船し、斎藤一城艦長(左)とグータッチを交わす橋田元隊長=25日午後6時6分(現地時間)、オーストラリア西部・フリマントル

 【フリマントル(オーストラリア西部)=報道部・小田信博】第65次南極地域観測隊(橋田元(げん)隊長)は25日、オーストラリア・フリマントルに到着し、同日入港した観測船「しらせ」(斎藤一城(かずき)艦長)に乗船した。今後、物資の補給や観測準備を進め、30日に南極へ向けて出航する。

 観測隊は24日夜に空路で日本を出発し、シドニー経由で移動した。現地時間の25日午後6時5分(日本時間同7時5分)ごろ、第1陣が到着し、順次、船に乗り込んだ。斎藤艦長から出迎えを受けた橋田隊長は「各隊員ができる限りのことをやりたいと思っている。南極では何が起きるか分からないが、これまでの準備を踏まえてしっかり対応したい」と抱負を語った。

 神奈川県の横須賀港を10日に出航した「しらせ」は、24日にフリマントル沖に停泊し、25日午前に入港した。日の丸小旗を振って歓迎する日本人の姿もあった。新型コロナウイルス感染症対策として、隊員や乗組員は岸壁でのランニングなどを除き、外出はしない。12月1日まで、艦内は観測隊員と「しらせ」乗組員の導線を分け、マスクを着用して過ごす。

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