水しぶき上げ勇壮に「オイサ、オイサ」 豊後大野市で緒方三社川越しまつり【大分県】

締め込み姿でみこしを担ぎ、夜の緒方川を渡る男衆=25日、豊後大野市緒方町

 800年以上続く豊後大野市緒方町の伝統行事「緒方三社川越しまつり」が25日、同町の原尻の滝周辺で始まった。見せ場の「川越し」では、みこしを担いだ締め込み姿の男衆が緒方川に入り、水しぶきを上げながら勇壮に渡った。新型コロナウイルスの影響で4年ぶりの開催。26日まで。

 周辺には郷土の武将・緒方三郎惟栄(これよし)が建てたと伝えられる三つの神社がある。一の宮社には仲哀天皇(父)、二の宮社に応神天皇(子)、三の宮社に神功皇后(母)が祭られる。年に1度、親子3人で過ごすため、対岸にある三の宮社のみこしが川を渡る。

 午後6時に三の宮社のみこしが出発。同7時、花火の合図とともに約40人の男衆が川へ入り、「オイサ、オイサ」のかけ声とともに川の中の大鳥居をくぐって対岸の二の宮社へ。仲哀天皇のみこしも到着し、親子がそろった。周辺には多くの住民やアマチュアカメラマンが訪れ、威勢のいい男衆を見守っていた。

 26日は午後1時から神楽奉納などの後、同7時から再び川越しをして神社に戻る。

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