米軍、タンカー拿捕犯拘束 イエメン沖、海自が支援

 【ワシントン共同】AP通信は27日までに、イエメン南部アデン沖でイスラエルが関係する石油タンカーを26日に拿捕した武装集団を、米軍が拘束したと伝えた。タンカーは無事に解放された。米軍によると、その前後にイエメン内陸部から弾道ミサイルが発射され、現場海域に展開していた米軍艦から約18.5キロ地点に着弾したという。

 防衛省によると、アデン湾の海賊対処行動に派遣している海上自衛隊の護衛艦「あけぼの」とP3C哨戒機が現場で情報収集に当たり、米軍を支援した。

 イエメン暫定政権は、イスラエルを敵視するイエメンの親イラン武装組織フーシ派が襲撃したと主張したが、フーシ派は認めていない。

 イスラエル関連の船舶を巡っては、イエメン近くの紅海で19日、フーシ派が日本郵船運航の貨物船を拿捕しており、緊張が続きそうだ。

 APによると、米海軍駆逐艦「メイソン」などがタンカー拿捕を受けて現場海域に展開し、武装集団にタンカーを解放するよう要求。集団がタンカーから下船し、小型ボートで逃走しようとしたところを取り押さえた。

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