知事も絶賛「大麦シフォン」朝食にどうぞ 特産で高校生が開発 三つの味をコンビニで販売 兵庫

コンビニの来店客に「しあわせ麦シフォン」をアピールする県農生=加古川市平岡町新在家

 若者の朝の欠食を減らそうと、兵庫県立農業高校(加古川市平岡町新在家)の生徒が考えた朝食向け商品「しあわせ麦シフォン」(225円)が28日、加古川市内などのコンビニで発売された。生徒たちは同校近くやJR東加古川駅前のコンビニで店頭に立ち、来店客に地元特産の大麦を使ったシフォンケーキをPRした。(増井哲夫、田中朋也、金 慶順)

 企業と連携し有意義な朝の過ごし方を提案する県の「HYOGOアサ@プロジェクト」の一環で、食品メーカー「オイシス」(伊丹市)が製造。ふわふわ食感と口溶けの良さが特徴のシフォンケーキで、レモン、イチゴ、紅茶味がある。

 地域資源を活用して魅力的な新商品を生み出そうと、同校とオイシス、JA兵庫南、東播磨県民局は2022年2月に連携協定を締結した。

 23年度は同プロジェクトとして、同校食品科学科の2年生33人が5月から開発をスタート。6班に分かれて試行錯誤を重ね、6月に六つの試作品を提案した。オイシスが話題性やターゲット設定とそのための工夫、大量に同じ品質の物を製造できるかなどを評価し、最高得点のシフォンケーキが選ばれた。生徒たちは商品名やパッケージデザインも考えた。

 発売に先立って今月21日には斎藤元彦知事が県庁で試食。「ふわっと香りが広がる。甘すぎず上品な感じ」と絶賛した。

 28日は、同校近くのローソン加古川鶴池店、ファミリーマートJR東加古川駅前店、セブン-イレブン東加古川駅北口店で、生徒が発売されたばかりの麦シフォンをPR。ローソンでは2年木村綾花さん(17)ら11人が「県農生が考えたシフォンケーキはいかがですか」と呼びかけ、用意した160個は約1時間で売り切れた。木村さんは「アイデアを出し合い、試行錯誤しながら完成させた。大麦のおいしさを知ってもらえたら」と話した。

 麦シフォンの販売は12月12日ごろまで。主な取扱店舗は県ホームページの「HYOGOアサ@プロジェクト」のコーナーで確認できる。

© 株式会社神戸新聞社