JTサンダーズ広島 開幕ダッシュ成功の理由に迫る Vプレミアリーグ

開幕から絶好調のバレーボール「JTサンダーズ広島」。近年の低迷からV字回復した理由を探りました。

JTサンダーズ広島が、開幕ダッシュに成功しています。開幕して2か月、Vプレミアリーグではすでに10勝をマーク。現在、3位と昨シーズンの7位を大幅に上回る勢いです。

JTサンダーズ広島 井上慎一朗 主将
「3位という状況で、想定していたよりもいい状態で折り返しを迎えられそうかなというのはありますね」

シーズン前、大黒柱・小野寺の退団もあり、下馬評は決して高くなかったJT。この快進撃には根拠があります。サーブでの得点がリーグ1位。現代バレーに合わせ、サーブに力を入れたことが大きなポイントです。

井上慎一朗 主将
「男子バレーってきれいにパスが返った状態でのるとアタック決定率ってすごく高いんですよね。逆にこちら側もそれは決めないといけないというのがあるので、いかに相手を万全な状態で打たせないかというのが直接できるのがサーブなので」

サーブで相手を崩すことで、常に、攻撃面で先手を取る。そのために選手たちは、サーブへの意識を変えました。日本代表入りも果たした新井は、サーブ得点がリーグ7位。強力な外国人勢に割って入ります。

JTサンダーズ広島 新井雄大 選手
「サーブに関しては、このチームはサーブが打てるというのが強みだと思いますし、ぼくが入っている理由もそこが1つだと思うので、相手の間だったりだとか、やっぱり正面に打つとどんなサーブでだいたい取られてしまう。間を狙ったりだとか、相手のサーブターゲットになる選手を意識して狙っています」

さらに、チーム全体で戦うチームを、移籍してきたセッター・前田一誠 が巧みに引き出します。特定の選手に頼らない。だからこそ、対戦相手は守備が難しくなるのです。

JTサンダーズ広島 前田一誠 選手(名古屋から移籍)
「自分たちのチームは誰か1人だけがたくさん打って決めてくれるという大砲がいるチームではないと思うので、それぞれの選手がバランスよく。相手チームからすると、どこを止めたらいいかわからないようなオフェンスをすることが勝ちに一番つながるかなと自分の中では感じています」

まだ、リーグ前半。チーム一丸の攻撃バレーで快進撃を続けます。

前田一誠 選手
「まだリーグ前半戦で結果もついてきて、すごくうれしいんですけど、まだ、本当に自分たちの目標を達成したわけではないので、何もつかんでいるわけではないので、とにかく自分たちのパフォーマンスを1試合1試合上げて、勝ち負け以上にファンのみなさんに少しでもいいバレーボールをお見せできるように、少しでも勇気と感動を与えられるようにプレーしていきたいと思っています」

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