【ミャンマー】渡航中止勧告の対象拡大、紛争激化で[社会]

日本の外務省は29日、ミャンマーの一部地域の危険情報を4段階で上から2番目のレベル3(渡航中止勧告)に引き上げた。これまでは3州(北東部シャン、北部カチン、西部ラカイン)の一部のみをレベル3としていたが、各地で紛争が激化する中、軍事政権が戒厳令を敷く多くの郡区を追加。ただし、同令の対象となっているヤンゴン地域6郡区はレベル2(不要不急の渡航自粛)で据え置いた。

レベル3に引き上げたのは、◇北西部チン州8郡区◇ザガイン地域14郡区◇中部マグウェ地域5郡区◇東部カヤ州4郡区◇中部バゴー地域5郡区◇南部タニンダーリ地域2郡区◇東部カイン(カレン)地域2郡区◇モン州1郡区◇シャン州8郡区——。

2021年2月のクーデターで実権を握った軍政は、少数民族武装勢力や民主派勢力の抵抗が続く中、全国330郡区のうち55郡区に戒厳令を発令している。今年10月下旬以降は各勢力の戦闘が激化している。

ヤンゴン地域では、最大都市郊外の6郡区で戒厳令が発令されている。ただ、他地域と比べて大規模な衝突は発生していない。

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