避難ためらう高齢者にどう声かける 小学生が防災知識学ぶ「ミッションX」

避難をためらう高齢者に避難を呼びかける正親小の児童(京都市上京区中立売通千本東入ル下ル)

 狭い路地の多い住宅密集地で災害時に安全に避難できるよう、児童が防災知識を学ぶイベント「ミッションX」が、京都市上京区の正親小学校区であった。1~6年生約70人が、路地の行き止まりにある避難扉を通り抜けるなど12の「ミッション」をこなした。

 正親小学校運営協議会が催し、住民福祉協議会や警察、消防など約30人が協力した。

 児童は3~4人のグループに分かれ、地図を頼りに校区内を歩いた。途中では、校区に約60戸あるという空き家の位置や路地の名前を確認したり、避難をためらう高齢者に声をかけたりする課題に挑戦。巡回する「ハンター」が近づくと、立ち止まって静かに通り過ぎるのを見守るなど、落ち着いて行動する心構えも学んだ。

 5年の児童(11)は「自分の身を守った上で、顔なじみになったお年寄りの避難を手助けしたい」と話した。協議会の尾﨑富美雄理事長(80)は「地域に年齢を超えたつながりを作りたい。子どもたちは防災リーダーに育ってほしい」と期待していた。

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