「安全ではない」静岡市杉尾地区の不適切盛り土撤去行政代執行始まる 対象は約5.1万立方メートル…費用12億円は業者に請求

静岡市葵区の山中に無許可で造成された盛り土の撤去について、静岡県は11月30日、行政代執行を開始しました。盛り土についての行政代執行は、熱海土石流災害以降、県内で3例目です。

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静岡県が行政代執行による撤去を始めたのは、静岡市の残土処分業者が静岡市葵区杉尾に無許可で造成した盛り土です。行政代執行の対象となる不適切な盛り土は約5.1万立方メートルで、30日は作業用の車が通るための経路について整備を始めました。

2024年1月下旬から本格的に土砂を運び出す予定で、約1万立方メートルの土砂を静岡県牧之原市にある民間の残土処分場へ運びます。

盛り土の一部については、土壌汚染の基準値を超える鉛が確認されたため、さらなる調査が必要ですが、県は2025年のうちに撤去を完了したいとしています。

<静岡県静岡土木事務所 戸栗一泰所長>
「盛り土対策会議などでも説明されていますけれど、(盛り土の状態が)安全か危険であれば、安全ではないということで、代執行に着手したところであります」

今回の行政代執行にかかる費用は約12億円と想定されていて、県は業者に請求する考えです。

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