【MLB】ツインズがエミリオ・パガンと契約

写真:今年はブルペンデーながら「MLB初先発」も果たしたパガン

日本時間30日、レッズが前ツインズのエミリオ・パガンと契約したことが明らかになった。MLBネットワークのマーク・フェインザンド氏ら複数の記者が報じた。契約規模は2年1600万ドルであり、来季オフにオプトアウトしてFAになれる権利がついているようだ。

パガンは今オフFAとなっている救援投手の中で最も優秀な投手の1人だ。2017年にマリナーズでデビューしたのち2019年にはレイズで好成績を残したパガンだが、2020年にパドレスに移籍してからは打ち込まれる場面が目立っていた。

ただ、2022年にツインズに移籍してからは徐々に復調。今季は66試合に登板し、69 1/3イニングで防御率2.99、Fangraphs算出のWARは1.1とキャリアでは2番目に優秀なシーズンを送った。2023年の年俸は350万ドルだったパガンだが、FAシーズンでの活躍を受けて大幅な年俸アップを勝ち取っている。

ただ、パガンのレッズとの契約にあたってはどうしても避けて通れない課題がある。被弾数の多さだ。

スポーツ専門誌「ジ・アスレチック」のアーロン・グリーマン氏によれば、パガンは2022年シーズン終了時点で9イニングあたり1.74本の本塁打を浴びており、これは歴代の250イニング以上投げた投手の中で最も多いという。

ただ、今季に限っていえばパガンの被本塁打は9イニングあたり0.65本にまで減少した(一方で奪三振数も減少した)。パガンが2022年のオフ、何に取り組んだかは定かではないが、もしかすると彼は被本塁打数を抑えられるよう、投球スタイルを変化させたのかもしれない。

もっとも、リリーフ投手は登板イニング数が少ないため、単なる偶然という可能性は否定できない。ましてや来季多くプレーするのはヒッターズパークとして知られるグレートアメリカン・ボールパーク。一度治った「被弾癖」が復活したとしても不思議ではない。

今季の変化は偶然か、それとも投球スタイルの変化によるものか。レッズのややギャンブルにも見える契約がうまく出るかどうかは、パガンの被本塁打にかかっているかもしれない。

© 株式会社SPOTV JAPAN