1日から「白ナンバー」飲酒検査が義務化 時間外の確認に課題も

酒気帯びの有無を確認する盛岡タクシーの運転手。1日から、一定台数以上の白ナンバー車両を持つ事業者もアルコール検知器によるチェックが義務付けられる=盛岡市青山

 業務用の「白ナンバー」車両を一定台数以上使う事業所で、アルコール検知器を使ったドライバーへの飲酒検査が1日、義務化された。半導体不足により検知器の供給が間に合わず、昨年10月の開始が延期されていた。岩手県内では安全運転管理者を置く5500以上の事業者が対象。現場は運用ルール策定を急いだ一方、通常の勤務時間外にどう酒気帯び確認するかといった課題も浮かんでいる。

 電設資材の総合商社三ツ星商会(盛岡市みたけ、佐々木和彦代表取締役社長)は検知器を50台注文した。社員と事務所に配備し、検査体制を明文化。インターネット上に確認記録を保存できるよう民間のシステムを導入した。

 従業員約60人の同社は車42台を有する。チェックは原則対面とするが、取引先の都合などで業務時間外に車を使うことも想定される。安全運転管理者の村山隆取締役(44)は「社員、家族が幸せに暮らせるよう検査を徹底していく」とする一方で「早朝に出勤した場合や、残業で遅くなった際に誰が確認すればいいのか」とし、運用しながら最適解を探る。

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