高所作業、転落防げ 警察局技官ら天童で研修

高さ7メートルほどの地点まで上り、手順を確認する参加者=天童市・東北電力ネットワーク山形支社天童訓練センター

 本県で警察の無線や通信の維持・管理を担う東北管区警察局県情報通信部の技官らが1日、アンテナ設備など高所作業での転落事故を防ごうと、天童市の東北電力ネットワーク山形支社天童訓練センターで研修を受けた。高所作業での経験や実績が豊富な同社の担当者から、事故防止のポイントを学んだ。

 近年、警察の通信は従来の無線だけでなく、画像伝送なども行っており、事件、事故だけでなく大規模災害時に独自設備による通信網が初動対応などで現場活動を支えている。技官らは、こうした設備の維持管理を担っている。ただ、今年9月、千葉県内での豪雨の際、通信施設への影響を高所で確認していた関東管区警察局情報通信部の技官が転落死する事故が発生。この事故を踏まえ、県情報通信部が事故防止に向け、研修を企画した。

 同部の技官と県警機動隊員計14人が参加し、同社で普段から高所作業をしている社員から転落防止の装具の適切な装着方法、足場への足の置き方などを学んだ。墜落した際の衝撃も低い高さで体験。同部の坂本拓也係長(37)は「上る際の体や手の動かし方が参考になった。基本的な確認を忠実に行い、今後も安全に作業したい」と話した。

高さ7メートルほどの地点まで上り、手順を確認する参加者=天童市・東北電力ネットワーク山形支社天童訓練センター

© 株式会社山形新聞社