温泉総選挙2023、大蔵・肘折が環境大臣賞 「湯守」の精神評価

 全国の温泉地活性化を目的に開かれている「温泉総選挙2023」で、大蔵村の肘折温泉が環境大臣賞に輝いた。健康増進部門でも3位に入り、源泉の利用者自らが管理している伝統を守っている点などが評価された。

 肘折温泉は開湯1200年で、温泉組合が源泉を管理している。温泉をくみ上げるポンプの点検、修理や、湯花で詰まらないように送湯管の清掃なども、自ら行っているのは全国的にも珍しいという。代表し、表彰式に出席した同村観光協会の柿崎邦彦会長は「温度や源泉量などを小まめに確認することで温泉の状況を把握し、各旅館に安定的に供給できている」と説明。「大切にしてきた『湯守(ゆもり)』の精神が評価されてうれしい」と喜びを語った。

 総選挙は温泉関係者らでつくる「旅して日本プロジェクト」が主催し、8年目。本県からは他に、スポーツ・レジャー部門で蔵王温泉(山形市)が3位に選ばれた。

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