古里に凱旋!役所広司さん 諫早市民栄誉賞授与

市民栄誉賞を授与された役所さん=諫早市、諫早文化会館

 第76回カンヌ国際映画祭で男優賞を受賞した諫早市出身の俳優、役所広司さんが古里に凱旋(がいせん)し2日、諫早文化会館(宇都町)で大久保潔重市長から市民栄誉賞が授与された。同市出身の脚本家、市川森一さん(故人)の妻で俳優、柴田美保子さんらとのトークイベント、受賞作「パーフェクトデイズ」(ビム・ベンダース監督)の先行上映もあり、一般公募の市民ら約860人が偉業をたたえた。
 表彰状を受け取った役所さんは舞台から「(俳優人生の)残された時間で何とか50年後、100年後まで見てもらえるような映画に参加したい。それが僕の夢。市民の皆さん、こんなに素晴らしい(市民栄誉)賞をありがとうございました。また(古里に)帰ってこられるように頑張りたい」と晴れやかな表情で語った。
 トークイベントでは役所さんが副賞の賞金を辞退し、公衆トイレの清掃員を演じた受賞作にちなんで、市内の公衆トイレの清掃用具費に充ててほしいとの申し出があったことも紹介された。
 同市民栄誉賞の授与は、2008年の北京五輪体操男子で団体総合、個人総合と続けて銀メダルを獲得した内村航平さんに続き2人目。観覧は市が市民限定で公募し、定員(役所さんの招待客などを除き約800人)の5.4倍に当たる4367人の応募があった。

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