友人増やせる、業務にゆとり…「地域移行」試したら 東根、市内中学卓球部合同練習会

休日部活動の地域移行に向け、中学校の部員に地元スポーツ少年団のコーチらが指導した卓球の合同練習会=東根市・東根二中

 公立中学校の休日部活動の「地域移行」に向け、東根市教育委員会と市卓球協会は3日、市内中学校の卓球部員を対象とした合同練習会を東根二中で開いた。地域クラブ設立のための試行的な取り組みで、生徒たちは他校選手と練習に臨んだ。

 練習会は、白水卓球スポーツ少年団(東根市)のコーチ・松浦優介さん(29)らを指導者に招き、市内5校から志願した1、2年生約30人が参加した。シングルスの試合形式で取り組み、松浦さんが各生徒に助言した。東桜学館中1年の土屋蒼さん(13)は「他校選手の練習方法などを知ることができ、友人を増やすいい機会にもなった」と充実感を口にした。

 来年2、3月ごろに再び合同練習会を開き、来年度中に地域クラブを立ち上げる予定という。同市では本年度、軟式野球と女子バレーボールの2競技でクラブが設立されている。北村山中学校体育連盟卓球専門委員長の高宮翔平さん(33)=東根一中教諭=は「土日曜が空くと、教員は普段の業務にゆとりを持って臨める」と話す。

 少子化の影響で今後、競技によっては学校単独の部活動が困難になると予想されている。指導者の確保など課題はあるが、市教委の担当者は「生徒が競技を選択できる環境を整えたい」としている。

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